リトミックでは、感性が育つというお話は何度かしてきました。音を聴いて、表現をありのまま楽しむことで自分を表現できるようになります。今回はリトミックのもう一つの大きな役割の『音楽教育』についてのお話です。
『楽しみながら、音楽の基礎が身についている!』これはリトミックの大きなメリットではないでしょうか(^^)
毎回の積み重ねは小さくても続けることで、ある時びっくりするくらいの力がついていることに驚かされます。
私のリトミックカリキュラムでは、最初の段階から音符理解につながる楽しい導入をしています。各音符を楽しいキャラクターに見立て、キャラクターと仲良くなり真似っこ遊びをすることで、体に音符のイメージや拍感を身につけます。大好きな模倣遊びを取り入れたことで、音符理解が全く抵抗なく導入していけるのです。しっかり身につくと、今度はお友達どうしで2つの音符を体で表現します。つまり流れてくる音符を同時に聞き分け、自分の担当の音符を表現します。お友達とは違う動きをしているので、自分でよく聴き考え動かなければなりません。
この難しそうな活動をお教室のお通いいただいている生徒さんは3歳で何なくこなしています(^^)これも小さな積み重ねの結果です。「楽しい」が沢山積み重なり、様々のことができるようになったのですね!
3歳を過ぎてくると、今度は講師が弾いたピアノのリズムに合わせて自ら音符を組み合わせて、リズムを作り出すようになります。
例えば、「チョコレート」は♪♪♩♩、「アイスクリーム」は♪♪♪♪♩♩。子供達が好きな物の名前は大喜びです!私の弾くリズムに合わせて子供達は音符カードを選び、並べてリズムを作り出していきます。この時の子供達の集中力には、本当に感心してしまいます。少し内気で自信のない子も、リトミックで培った自主性とみんなと活動する楽しみを身につけ、お友達と協力している姿も見られます!
講師にとって何より嬉しい瞬間ですね。
この音符理解や、リズムの聞き取りは音楽教育の基礎であり、とても重要だと考えています。また、何か楽器を始めようとした時必ず必要で、それはもしかすると理解までに時間がかかることかもしれません。しかし、リトミックでは、乳幼児期に楽しみながら身につけてしまいます。
音を奏でたいと思った時に、そこには少々の約束事があります。それは音符の読み方だったり音階だったり。音楽の成長とともに、ソルフェージュや楽典の能力は必要になってくるがあります。その時こそ、楽しんで体で覚えたリトミックの感覚は大きく役立つと思うのです。
「体全体で覚えたことは末端(手足)に伝えやすい」と言われています。手先だけ、座って頭だけで考えたことより体全体を、考えながら動かしたことの方が、しっかり身につき、それを手足に伝えることも容易であるということです。
リトミックを通じて、音楽の基礎を身につけ、音を楽しんで欲しいですね!
平田みどり
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